測地系

位置情報は一般的にGPSを利用して取得した緯度経度の座標で表わされます。

ある場所に対する緯度経度の値は固定ではなく、基準とする測量方法によって変わってきます。この基準を測地系といいます。


使用する座標系や楕円体(地球)の形によって、測地系も違ってきます。

モデルとして採用する楕円体の形によって、大きく以下の2つに分けられます:

・日本測地系(旧測地系)

日本測地系は、ベッセル楕円体を地球の形として採用し、天文観測により決定された緯度経度原点値と原方位角を基準に測量されたものです。

  


・世界測地系

世界測地系とは、GPSやVLBI([1]天体からの電波を利用してアンテナの位置を測る技術)などで取得した高精度な観測値に基づき、国際的に定められた測地系のことをいいます。

  ・日本測地系2011(=JGD2011)

  日本で構築・維持されている測地系です。

  2011年の地震後、日本の土地が少し変化したので、JGD2000からJGD2011にアップデートしました。

  ・WGS84(WGS1984)

  アメリカで構築・維持されている測地系です。


GISで日本測地系(旧測地系)のデータと世界測地系のデータを別レイヤとして重ねて表示する場合、単純に基準とする楕円体を変更するだけでは正確に変換できません。両者の誤差を上手く吸収するには、地域ごとの誤差が記入されているパラメータファイル(国土地理院提供)を使って補正する必要があります。




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参考・引用:


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